活版印刷の歴史と現状

活字を使う活版印刷の仕組みは木版刷りやハンコのようにシンプルです。印刷される部分が周りより少し高くなっており、インクがその部分にのみ付くので、紙を載せて上から圧力をかけるとインクが転写されます。文字がそれぞれ別々の活字で構成されているので、文字を差し替えたり、新たな文字を作成したりできます。歴史で最初に活字が登場するのは、中国の陶活字や朝鮮半島の金属活字までさかのぼります。

現在私たちが使っている活字の原型が作られたのは、15世紀のグーテンベルグの発明がきっかけです。それまでは手書きで作られていた書籍が、活版印刷によって大量生産を可能にしました。一般の人々にも広く知られており、産業革命による機械化や技術革新で書籍をさらに大量に生産しました。近年まで書籍や新聞、雑誌など文字を転写するときは、その多くが活字を使っていました。

日本では幕末から明治の初め頃にかけて、本木昌造が近代の活版印刷術を導入しました。しかし設備が面倒だったので、1970年代にはオフセットの方が多く用いられるようになりました。現在ではDTPが発達したことで、キーボードを使えば文字製版が簡単にできるため、ごく限られた用途でしか用いられません。活字を鋳造するメーカーも減っています。

名刺や案内状、ディプロマなど少数派ですが。精度の高い印刷物を必要とする分野で活躍しています。限定して詩集や句集を作成することで、希少性を高めています。

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